こんにちは、もんもたろうです。
鮭(アキアジ)の美味しい食べ方は沢山あります。
塩焼き、フライ、ちゃんちゃん焼き、あるいはそぼろにするなど、鮭1本で沢山の味を楽しむことができます。
また、鮭は古くからアイヌ民族の冬の保存食としても重宝されてきました。
今回は「鮭とば」の作り方について解説したいと思います。
鮭釣りシーズン後半になると婚姻色が強くなった鮭(ブナ鮭)が多くなります。
ブナ鮭の身は脂がのっていないため、シーズン初期に釣れるギンケなどと比べて食味が劣ることから敬遠されがちですが、鮭とばの素材としてはピッタリです。
「鮭とば」は保存が効きます。
秋に釣り上げたブナ鮭をとばにして、お正月に酒のつまみとして頂くというのはいかがでしょうか。
鮭とばの作り方/簡単に美味しくできる
鮭とばの作り方は手間をかけない簡単な方法から時間をかけてジックリ作る方法まで色々とありますが、今回は比較的手間暇をかけずにシンプルで美味しい鮭とばの作り方をご紹介します。
ブナ鮭の調理方法で迷ったら鮭とば作りにチャレンジしてみましょう。
鮭とば作りに必要な材料
鮭とば作りを始める前に以下の材料を準備しておきましょう。
① ブナ鮭
銀色に輝く「ギンケ」は身の脂が多いため、乾燥させた際に脂焼けを起こしてしまうため鮭とばの素材としては適していません。ギンケは塩焼きやフライなどにして美味しく頂きましょう。
一方、婚姻色が強くなり脂の乗りが悪くなった「ブナ」は鮭とばの素材として最適です。
まずはブナ鮭を1本釣り上げましょう。
① 塩
今回ご紹介する鮭とばの作り方では1kgもあれば十分です。
鮭釣りにおいて塩はよく使用しますので、写真の5kgパックがお勧めです。
③ トレイ
鮭に塩をまぶしたり水に漬けたりする際に使用します。
100円ショップなどで沢山売っていますので、鮭の頭をカットした後に入れることができるくらいの大きさのトレイを1つ準備しましょう。
④ ロープ
種類はなんでも良いのですが、鮭を乾燥させる際にぶら下げられるようなロープを準備しましょう。
⑤ 竹串
鮭を乾燥させる際に切り身同士が接触しないように支えるために使用します。
2本あればOKです。
鮭とばの作り方
ここからは鮭とばの詳細な作り方を説明します。
ここでは最も簡易的な方法で美味しく、保存が長くできる鮭とばの作り方をご紹介します。
ブナ鮭のぬめり取り
ブナ鮭をとばにする場合、後々の臭みの原因となる「ぬめり」をしっかり取ることが大切です。
「ぬめり」を取る手順は以下の通りです。
- 全体に塩をまぶす
- 尻尾から頭の方向へ向かって塩を擦り込む
- 水で塩と「ぬめり」を流す
これらを5回ほど繰り返し、可能な限り表面のぬめりを取り除きましょう。
また、実はペットボトルの蓋がぬめりを取る際の便利アイテムです。
塩をブナ鮭に擦り込む際などにペットボトルの蓋を押し付けて擦ると効率よく「ぬめり」を取ることができますのでお試し下さい(ペットボトルの蓋は下側を押し付けて使います)。
鮭の3枚卸し
始めに鮭の頭を切り落とし、次に内臓を取り除きます。
その後、スプーンなどを用いて血合いを水で流しながら丁寧に除去します。
次に鮭を3枚に卸す要領で包丁を入れていきます。
この時、鮭の尻尾の方は繋げたままで中骨だけを身から切り離すようにしましょう。
尻尾を繋げておくと身を干す際に便利です。
鮭の塩漬け
準備したトレイへ鮭を移動させて塩を振ります。
身も皮も全面に対して手で塩をしっかりまぶしましょう。
全面に塩をまぶし終えたら、そのまま20分程待ちます。
20分程経過したら塩のざらざらが感じなくなるまで水で洗い流してください。
水で塩を流しただけでは身の塩分が多すぎるため、水をいれたトレイに鮭を漬けて5分程塩抜きを行ってください。
塩抜きが終わったらキッチンペーパーなどで水分を拭き取ります。
鮭の乾燥工程
次は乾燥工程について解説します。
鮭の身を干す際は写真のように皮同士が向き合うようにして、先ほど切り離さなかった尻尾のところにロープをかけて吊るします。
鮭を吊るした際に皮同士がくっついてしまうと接触している部分の乾燥が遅くなってしまうため、竹串などを使って皮同士が接触しないように支えることをお勧めします。
なお、鮭の皮はかなり硬いため竹串ではなかなか刺さりませんので、キリなどで少し傷を付けて、そこに竹串をセットするなどすると上手く固定できます(貫通させてしまうと意味がありませんので力加減に注意しましょう)。
鮭とばは11月以降の乾風にさらして乾燥させます。
鮭をそのまま外に干すとカラスや猫の餌食となってしまいますので、洗濯網などで鮭を囲うようにしてから外に干すことを勧めします。
洗濯網は100円ショップで簡単に手に入れることができます。
鮭は1週間程、日干しします。夜間は霜がつく場合がありますので、物置などへ移動させることをお勧めします。
表面が乾燥してベタ付きがなくなったら、次の工程へ進行です。
時期によっては3日程度でも表面が乾燥しますので、表面の乾燥具体で判断しましょう。
なお、これらの作業は扇風機を使えば乾燥を数倍早めることができます。
また、9月や10月ではまた乾風が望めませんが、室内であっても扇風機を使えばしっかり乾燥させることができます。
次は乾燥を早めるために短冊状にカットします。
鮭の身を短冊状にカットする際は食用ばさみや大きなカッターを用いると簡単に切ることができますのでお勧めです。
身を短冊状にカットして日干しを数日行い、市販品と同じくらいの硬さになったら鮭とばの完成です。私は短冊状にカットしたら写真のように洗濯バサミで1本ずつ掴んで干しています。
今回ご紹介した内容はシンプルな塩味となりますので、みりんや醤油での味付け品よりも長く保存することができ、鮭釣りシーズンが終了した後もしばらく鮭を楽しむことができるでしょう。
まとめ
鮭とばの作り方についてまとめます。
・鮭とばの素材はギンケよりも婚姻色が濃くなったブナが適している。
・下準備として「ぬめり」を取り除くことが臭みを出さないコツ
・日干しする際は洗濯網などで囲い、カラスや猫からの襲撃を防ぐ(可能であれば扇風機で乾燥を早める。扇風機が使えるのならば室内でもOK)
・夜間は霜が付くことがあるため、物置などへ移動させることがお勧め。
・シンプルな塩味は長く保存できるためお勧め。
ブナ鮭が釣れたら、ぜひ鮭とば作りにチャレンジしてみて下さい。
今回はここまでです。
どうもありがとうございましたm(_ _)m