ダイワの大人気リールであるルビアスがついにフルモデルチェンジされ、2020年新型モデルが発売されました!
ここでは20ルビアスの特長に加えて、旧モデル/15ルビアスや同クラスの19バリスティックおよび上位モデルの19セルテートとの比較も行っていますので、ご参考にして頂ければと思います。
20ルビアスは5年振りのフルモデルチェンジ
まず初めに前作である15ルビアスからの変更点について確認していきましょう。
ポイントはLT(軽量&タフ)モデル化したことに伴う「モノコックボディ」「ローターへのザイオン素材採用」「スプール素材の薄肉アルミ化」「ロングキャストABSの採用」「ラインローラベアリングの増加」、そして一部の番手でダイワ製リールで最軽量を記録したことです。
20ルビアスと15ルビアスの比較
新作の20ルビアスと前作の15ルビアスで異なる機能のみピックアップして比較しました。
型式 | モノコック ボディ | ロータ―素材 | スプール 材 | デジギア | ABS | ラインローラ BB | ストッパー ON/OFF |
20ルビアス | 採用 | ザイオン (カーボン樹脂) | 薄肉 アルミ | タフデジギア | ロングキャスト ABS | 2BB | 無し |
15ルビアス | 不採用 | DS5 (繊維強化特殊 プラスチック) | エア | マシンカット デジギア | アンチバックラッシュ システムⅡ | 1BB | 有り |
その他の基本性能についても比較した表を併せて下記しておきます。
ここでは代表モデルとして15ルビアス 3012Hと20ルビアス LT4000-CXHを比較しています。
まず目を引くのはその軽さです。
品名 | 巻取り長さ (cm/1回転) | ギア比 | 自重(g) | ドラグ力(kg) | PE(号-m) | ベアリング (ボール/ローラ) |
20ルビアス LT4000-CXH | 99 | 6.2 | 215 | 10 | 1.5-200 | 9/1 |
15ルビアス 3012H | 95 | 6.2 | 250 | 7 | 1.5-200 | 8/1 |
ZAION(ザイオン)素材採用
15ルビアスではボディ素材はZAION(ザイオン)、ロータ―素材は繊維強化特殊プラスチックとなっていましたが、20ルビアスではボディに加えてローターに対しても18イグジストや19セルテートと同様にザイオン素材が採用されました。
ザイオン素材とは高密度のカーボン繊維が織り込まれたカーボン樹脂のことで、高剛性でありながらも軽量という特徴があり、回転のレスポンスが向上しました。
モノコックボディ
モノコックとは「ひとつの殻」という意味です。
20ルビアスでは18イグジストや19セルテートと同様、モノコックボディが採用されました。
ボディを一体構造化してネジを少なくし、剛性や気密性を向上させたとともに、一体化ボディーに伴ってできた内部スペースを利用したドライブギアの大型化によりトルク(巻く時のパワー)が向上しています。
さらに、ダイワ製リールではイグジストが最軽量として君臨していましたが、LT2500以下の小型品ではイグジストより20ルビアスの方が軽く、LT2500以下では1,2を争う軽量機種となっています!
薄肉アルミ素材のスプール
20ルビアスではスプールに薄肉アルミ素材が採用されたことで軽量化されています。
タフデジギア
18イグジストや19セルテートに採用されているタフ&マシンカットデジギアとまではいきませんでしたが、タフデジギア(冷間加工性ギア)が採用され大径化と歯面拡大によって強度と耐久性が向上しています。
ロングキャストABS
前モデルでは不採用でしたが、20ルビアスではスプールの軽量化と形状が見直されたロングキャストABSが採用されており、従来のスプール形状と比較してキャスト時の飛距離が約5%向上されています。
ラインローラのボールベアリング数増加
ラインローラのボールベアリング数が15ルビアスでは1個だったのに対して20ルビアスでは2個となりました。
ボールベアリング数の増加により、幅広いラインテンションにおいて綺麗にラインを巻き取れる性能が向上しています。
逆回転ON・OFFストッパーなし
20ルビアスから逆回転ON/OFFストッパーが廃止されました。
これにより内部の気密性とボディ剛性が改善されています。
私は普段ストッパーを使用しないため気になりませんが、ストッパー有無の優劣は個人の好みになるかと思います。
なお、ストッパーは既に19セルテートでも廃止されており、今後も廃止の流れが続く可能性があると思われます。
20ルビアスは替えスプールが安い
20ルビアスは替えスプールがなんと定価5,500円で手に入ります!
15ルビアスの替えスプールは定価14,500円と手を出しにくい高価格となっておりましたが、20ルビアスではお手軽価格となっており、ここも嬉しいポイントの1つです。
小括 20ルビアスと15ルビアスとの違い
- ザイオン素材とモノコックボディにより剛性を維持したままイグジスト級の軽量リールとなった。
- ギアの大型化によりトルク(巻く時の力)が向上。
- ラインローラボールベアリング数が増加したことでラインを綺麗に巻き取れる性能アップ。
- ロングキャストABS採用で飛距離が5%程アップ。
- 替えスプールが定価5,500円で入手できるようになった。
20ルビアス、19セルテート、19バリスティックの比較
20ルビアスと19バリスティック及び上位機種である19セルテートの違いを比較してみましょう。
異なる点のみピックアップして比較しております。
型式 | モノコック ボディ | マグシールド 部位 | ボディ 素材 | デジギア | CRBB数 /総BB数 | ストッパー ON/OFF | 定価(円) (LT4000-CXH同士) |
20ルビアス | 〇 | ボディ | ザイオン | タフ | 3/9 | 無 | 42,400 |
20バリスティック | × | ボディ | ザイオン | マシンカット タフ | 2/7 | 有 | 38,300 |
19セルテート | 〇 | ボディ + ラインローラ | アルミ | マシンカット タフ | 10/10 | 無 | 49,500 |
19バリスティックと20ルビアスの比較
19バリスティックと20ルビアスの最大の違いは「モノコックボディか否か」です。
20ルビアスはモノコックボディと併せてギアが大型化しているため、バリスティックよりもトルク(巻き取り力)が高くなっています。
一方、巻き取る力が大きくなった分、微妙な引き抵抗など情報を得られにくく、バリスティックの方が感度が高いと考えられます。
その他の仕様は20ルビアスと同等であり、19バリスティックもすばらしい仕上がり機種となっています。
19セルテートと20ルビアスの比較
19セルテートはマグシールドがラインローラにも採用されており気密性が高くなっていることや、防錆ベアリングであるCRBB数が多くギアの精密度が向上しています。
一方、気にならないレベルではあるものの、20ルビアスよりも若干自重がある仕様となっています。
価格は性能相応に19セルテートの方が20ルビアスよりも10,000円ほどお高くなります。
20ルビアスのまとめ
- ダイワ製リールにおいて1,2を争う軽い機種へ進化。
- ギアの大径化により全モデルよりもトルクが格段に向上。
- モノコックボディにより剛性と気密性(防水性)が向上。
- ラインローラボールベアリング数が増加したことでラインを綺麗に巻き取れる性能アップ。
- ロングキャストABS採用で飛距離が5%程アップ。
- トルクより感度を取るなら19バリスティックがお勧め。
- 上位機種にこだわるなら19セルテートがお勧め。
- これだけの性能で実勢価格30,000円前半はすばらしい。
20ルビアスと19セルテート比較表
最後に20ルビアスと19セルテートの各番手毎における基本性能比較も併せて記載しますので参考として下さい。なお、19セルテートには5000番台もありますが、ここでは20ルビアスと比較できる2500~4000番台までを記載しています。
品名 | 巻取り長さ (cm/1回転) | ギア比 | 自重(g) | ドラグ力(kg) | ナイロン(lb-m) PE(号-m) | ベアリング (ボール/ローラ) |
20ルビアス LT2500 | 73 | 5.2 | 175 | 10 | 6-150 0.8-200 | 9/1 |
20ルビアス LT2500-XH | 87 | 6.2 | 175 | 10 | 6-150 0.8-200 | 9/1 |
20ルビアス LT2500S-DH | 73 | 5.2 | 185 | 5 | 4-150 0.5-200 | 9/1 |
19セルテート LT2500S | 73 | 5.2 | 205 | 5 | 4-150 0.6-200 | 10/1 |
19セルテート LT2500S-XH | 87 | 6.2 | 205 | 5 | 4-150 0.6-200 | 10/1 |
19セルテート LT2500-H | 80 | 5.7 | 205 | 10 | 6-150 0.8-200 | 10/1 |
品名 | 巻取り長さ (cm/1回転) | ギア比 | 自重(g) | ドラグ力(kg) | ナイロン(lb-m) PE(号-m) | ベアリング (ボール/ローラ) |
20ルビアス LT3000-C | 77 | 5.2 | 180 | 10 | 8-150 1-200 | 9/1 |
20ルビアス LT3000S-CXH | 93 | 6.2 | 180 | 10 | 6-150 0.8-200 | 9/1 |
20ルビアス LT3000 | 77 | 5.2 | 205 | 10 | 8-150 1-200 | 9/1 |
20ルビアス LT3000-XH | 93 | 6.2 | 205 | 10 | 8-150 1-200 | 10/1 |
19セルテート LT3000-CXH | 93 | 6.2 | 210 | 10 | 8-150 1-200 | 10/1 |
19セルテート LT3000S-CH-DH | 85 | 5.7 | 220 | 10 | 6-150 0.8-200 | 12/1 |
19セルテート LT3000 | 77 | 5.2 | 225 | 10 | 8-150 1-200 | 10/1 |
19セルテート LT3000-XH | 93 | 6.2 | 225 | 10 | 8-150 1-200 | 10/1 |
品名 | 巻取り長さ (cm/1回転) | ギア比 | 自重(g) | ドラグ力(kg) | ナイロン(lb-m) PE(号-m) | ベアリング (ボール/ローラ) |
20ルビアス LT4000-C | 82 | 5.2 | 215 | 10 | 12-150 1.5-200 | 9/1 |
20ルビアス LT4000-CXH | 99 | 6.2 | 215 | 10 | 1.2-150 1.5-200 | 9/1 |
20セルテート LT4000-C | 82 | 5.2 | 235 | 12 | 12-150 1.5-200 | 9/1 |
20セルテート LT4000-CXH | 99 | 6.2 | 235 | 12 | 12-150 1.5-200 | 10/1 |
いかがでしたでしょうか?
わたしは20ルビアスをしていますが、使用しているなかで不満なく大変満足しています。
20ルビアスはおすすめです。
今回はここまでにしたいと思います。
どうもありがとうございましたm(_ _)m